読書感想文の思い出。

僕は読書感想文が得意だった

「感想を書けばいいんだよね」という生意気な子供だったので

本を読んで自分の意見を書いたり、あとがきを読んで書いたり、他の感想文をリライトしたりしていた

国語や現代文が好きだったけど

だいたい最初の数回の授業中に教科書は読破してしまって内職をしていた

高校受験の国語の小論文で最後に

「みなさんは思いますか?」と書いて好きなおばあちゃん国語の先生に

「これは生意気に思われてしまいます」と注意された

あとテストで「作者はどう考えたのでしょうか?」系の問題はいつも

「いやいや お前は作者じゃなかろうに」といつも疑問を思いながら

模範解答を書くようにしていた

高校の先輩がいつも

「夏目漱石の『こころ』はいいよなあ 何度も読んでしまう」と教科書に載っていた『こころ』の話を小耳にはさみながら

「ああ 村上龍の『超電動ナイトクラブ』はいいですよねえ SMとドラックとセックスの話はやっぱりかっこいいですよねえ」

とは言えなかった

僕は小学校で賞をもらって校内放送で読んだ読書感想文の内容を記憶している

それは恐竜の絶滅に関する本だったと思うが

なんとなく最後に

「今の時代に恐竜が生きていたらどんな世界になっていたのでしょうか?」と書いたのだ

たぶんそれが大人にうけただけだった

僕は意図せずに書いたので

「ああ こういうのがうけるんだなあ」と思ったし、どこがいいのかさっぱりわからなかった

もしも今の僕がそれにつけ足すなら

「そして僕らの世界にも隕石が落ちて世界の終わりに兎と座って紅茶を飲み

彼女に

「ああ 世界が終わっていくね」

「そうね」

「僕らは正しかったのかなあ」

「正しい?この世界に善悪はないのよ。存在するのはわたしたちが「在る」ってことよ」

「「在る」?」

「そう世界はわたしたちで、わたしたちが世界なのだから」

遠くで爆発と光が僕らを消し去った。

みたいな感じにすると思う(笑)

今日も賭けない一日を。