『依存症と人類』は依存症と人類についての本だが
当事者も支援者も家族も読むべき本である
依存症の過去、現在地、未来が書かれている
アルコール依存症当事者の医師の執念と呼べる本だと思う
この本を読んで僕は今までの多くの疑問が解決された
例えば
・なぜいまだに80年以上前の本やプログラムを頼りにしているのか?
・アレルギー論の違和感
・依存症について本当にわかっていること
などなど
依存症の現在地がわかると思う
ただ多少高い本なので図書館で借りてほしい(笑)
僕はきっと何度も読むことになると思う
・なぜ依存症になるのか?
・どうやって回復するのか?
当事者目線、さらには医師目線で書かれている
最後に著者の最後の文章と松本俊彦先生の解説の一部を引用する
どうか多くの依存症治療、支援、当事者に届きますように!
依存症はごく普通のことである。人生の喜びと痛みを伴う道筋であり、苦痛に対処するという人間の大切な仕事を体現している。依存症が人間性の一部であるなら、それは解決すべきではない。私たちは依存症をなくることはできないが、それとうまくつきあう方法を見つける必要がある。ときには優しく、ときには力強く、しかし決して敵対的ではない方法で。なせなら、自分自身の本質に戦争をしかけても何も生まれないのだから。
「依存症と人類」カール・エリック・フィッシャー
本書は、米国のみならず、国際的な薬物政策に大きな影響を及ぼす一冊となりうる力を備えている。その意味で、依存症の治療、支援はもとより、政策の企画・立案、さらには啓発や報道にかかわる者すべてにとって必読書であると断言したい
松本俊彦「解題」より