底つきの重要性。

よく「依存症からの回復には底つきが必要だ」と言われる

僕もそう思う

だけど難しいのは「底つき」は勝手には作れないということだ。

そもそも「底つき」とはどういう状態だろうか?

それは

「もうどうしようもなくなった状態」のことである

ギャンブル依存症で言えば僕の場合は

たぶん「離婚して独りになってもギャンブルがやめれなかった時」だと思う

人によって「底付き」の状態は違う

・借金100万抱えた時

・家族に嘘がバレた時

・犯罪を犯した時

不思議なもので

借金100万で底つきを感じる人もいれば

借金1000万でも底つきを感じない人もいる

いずれにしても自分で「底つき」を感じなければ変われない

いや「変わろうとしない」

なぜあんなに何度もギャンブルをやめると言いながらまたやるのか?

なぜ家族に頭を下げて誓約書を書いても再びするのか?

それが底をついていないからだ と言うのは簡単だけど

それが「底」かどうかは結構結果論である

よく分かち合いで

「あの時辞めれなかったのはまだ底をついてなかった」という話を聞く

まあ それはそうかもしれないが

もしかしてやめていたら底だったかもしれない

それは誰にもわからない

よく家族が借金の肩代わりをしてはいけない と言われる

その理由は当事者が底をつけないからである

家族が肩代わりしたのでは当事者は何も痛くない

痛くないものは変わろうとしない

当たり前の話だ

それくらい「人が変わる」というのは簡単な話ではない

僕らが仲間を支援するとき

当たり前だが金銭的な援助などするわけがない

むしろ底をついてもらう

そこからしか変われないから

あなたが本当の依存症者だとして

「もうどうしようもならない」という状態になっただろうか?

もう明日食べるものも買えない とか

それを経験すればきっと変われる

あとギャンブルを辞めれないことや変われないことを他人のせいにしてはいけない

それは本末転倒というものだ

僕は辞め始めた6年前は本当に暗闇の中にいた

もうすぐで発狂しそうだったなあ

暗闇の中でかすかな光を手繰り寄せた

まるで世界が終わった後の廃墟の世界で

どこかにいる生存者の声がラジオから聞こえるかのように

仲間が僕を導いてくれた

それがあったから僕はここにいる

今日も賭けない一日をありがとうございました!