僕の最初の借金の話。

僕の最初の借金の話をしようと思う

なぜなら最近ミーティングで似たような話を何度か聞くようになり

みんな同じだなあと感じたから(笑)

ギャンブル依存症あるあるとして読んでくれたらうれしいです。

僕が最初に消費者金融で借金をしたのは20代の失業していた頃でした。

就職活動のためスーツが必要で、5万円ほど借りたかったのが初めての借金の動機でした。

ア○フルの店舗に行っておずおずと

「あの~5万円だけ借りたいんですけど」と窓口のお姉さんに話したら

お姉さんは「ちょっとお待ちくださいね」と

僕が書いた書類と免許証のコピーを裏に持っていき、数分後に戻ってきて

「大丈夫です!お借しできますよ。」

「ありがとうございます!」

「利用限度額は50万円です あちらのATMで引き出すことができます」

「いや 僕が借りたいのは5万円ですけど」

「一応限度額は50万円となっています。その中から5万円借りていただいて結構です」

「そうですか」

僕は頭の中でこう思った

「そうだな 別に5万円借りてすぐに返せばいい話だしな」

本当にその時はそう思っていた。

実際に帰りに借りたのは5万円だけだったし、それ以上借りるのは怖かった記憶すらある。

ただ人間とは弱いものだ

「別に5万円をスーツに使わなくてもあと45万は使えるんだから」と

すでに借金という感覚はなくなっていた。

それから限度額50万まで借りるまで半月もかからなかったと思う。

ほとんどはギャンブルに消え、スーツも結局買えなかった。

ただただ借金が残り、さらには借金する経験を肌で感じてしまっただけだった。

そしてその感覚は「借金のハードル」を下げてしまった

「借金って別に怖くないんだな」とか

「50万使う感覚」の味を覚えてしまったのである。

それはとても甘美な感覚だった

もちろんそれ以上返済が大変なのは理解できず、50万円を使えてしまうという甘美な感覚を覚えてしまったのだ。

その経験がその後の借金人生の始まりだった。

最初の時点で5万円だけ借りてスーツを買って

5万円を返済して解約すれば良かったのだろうか

それはわからないし、僕には無理だったと思う

50万円使えるのに5万円だけ借りて返すなんてことは。

この前あるミーティングで

仲間がおもむろに似たような話をしていた。

「50万円の借金を申し込んだのに100万貸してくれた」と過去の話をしてくれた。

僕はその話を聞きながらみんな同じような思いをしてるんだなあと苦笑してしまった。

何が悪かったのだろうか

・50万円貸した消費者金融だろうか

・50万円使った僕だろうか

・そもそも借金をした僕だろうか

僕だって最初の動機は「就職したいからスーツが必要」というまともな理由だった

ギャンブル依存症の仲間がギャンブルや借金をする動機も

「家族に良い生活をさせてあげたい」 とか

「家族のためにもっとお金が必要」など

すごくまともな理由であり、まっとうな動機なのである。

それがあれよあれよと道を外れていく

ギャンブル依存症者たちは心の奥底では「他人のために良いことをしてあげたい」と思っている

だけど もはや脳がそうさせてくれない

なぜならギャンブル依存症者の支配者はギャンブルなのだから。

今日も賭けない一日をありがとうございました!