パワハラする人っていうのは本人に自覚がない場合が多い。
たぶんそうやって生きてきたのだと思う。
その人が今鬱で休職しているらしいと聞いた。
人生はわからないものである。
今から6年前くらいの話、僕は39歳で転職してから3年間、毎年3か月くらい休職していた。
単純な話、先輩と合わなかったのだ。
ただそれだけ。
でも最初の組織は小さくて他に僕のできる部署はなかったから休職してまた復職した。
3年目に新しい職場ができて僕らはその職場にみんなで移動した。
僕の職種は結構専門的なので部署は決まっていて、先輩も引き続き同じ部署になった。
ただ、以前は先輩と2人の部署だったが、新しい組織は僕らを含めて6人になった。
上司は新しい人がなった。
そこでも僕は休職した。
本当は辞めようと思っていたし、働くなら違う部署でなければ無理と訴えた。
新しい上司は僕を引き留めてくれ、その先輩は資格がないので違う部署へと移った。
その後僕は徐々に仕事に慣れていき、5年が経つ。
今はストレスもその時より格段に減り、自由にやらせてもらっている。
職場で自由に話せるようになって、初めて息ができたような気がした。
そんな僕を引き留めてくれた上司も来月定年退職する。
感謝してもしきれないと思っている。
引き留めてくれなかったら、路頭に迷っていたと思う。
今ならもう自分で意思を伝え、切り開いていけそうである。
休職してた頃に精神科の薬が増え、今の4倍は服薬していた。
その頃はよく不安発作が起き、情緒も不安定で、よく死にたいと思っていた。
休職して仕事を休んでいた期間は元気だったが、また仕事を始めると調子が悪くなった。
今は安定している。薬も1錠飲めばいいだけにまでなった。
すると、平常時の不安定な精神状態が改善されていった。
いかにストレスが心身に影響を与えるかということだと思う。
パワハラというのはどういうものだったか、振り返ってみると
先輩はいつも僕の仕事を監視していた。
「あれはどうなった?これはどうなった?あれはどうするつもりだ?」
よくあることだと思うが、僕は心では
「今やるとこなんだよ。」とか「自分のペースがあるだろうが」と思っていたが
当然言えなかった。
そうしているうちに先輩に怒られないかだけを気にするようになり、やがて仕事が恐怖になり、行けなくなった。
おそらく先輩は人間関係をそうやって構築してきたのかもしれないし、
もしかしたら僕を心配してくれていたのかもしれないし、
僕の受けとり方も歪んでいたのかもしれない。
でも、もはや僕の心は修復不可能なくらいに壊れてしまっていた。
有給を申請するだけが言えず、安定剤のせいで朝から居眠りをし、何も楽しくなかった。
休職の間は毎日散歩し、図書館に行き、復職のセンターに通った。
楽しかった(笑)。
まあ それでも稼がないといけないので、何とか戻った。
結局先輩は移動になり、僕はのびのびと自分の能力をその部署で発揮させてもらっている。
何が良かった、悪かったかはわからない。
でも、「あの頃の僕はひどかったな」とは思う。
あれから5年、今は資格の勉強などしている。
人生はわからないものだし、誰だっていろんな可能性があると思う。
努力してもなれないこともあると思う。
それでも未来は誰にもわからない。
だから面白いんだなと今なら思える。
今日は試験日、これが終わったらまた違うことを始める。
うまくいかないことも含めて、人生はちょっとだけ面白い。
今日も賭けない一日を。