W村上の話。

村上と言えば、村上 龍と村上 春樹である。 村上龍さんは僕は17歳で読んだ。その頃、僕は高校を中退しようと思っていたが、そんな勇気も出ず、部活もやめ、ただの無気力な青年になっていた。

その頃、村上龍はRyuS BARというこれまたおしゃれなテレビ番組をやっていて、アルマーニのスーツをきて綺麗な女優と超豪華な対談をしていた、坂本龍一、ロバートデニーロなど豪華すぎるゲストがきていた。僕は「この人は何者なんだ?」それが村上龍との出会いだった。

そして、村上龍が芥川賞作家であること、ベストセラー小説家ということ、まあ金持ちでモテるというだけで、しょぼい田舎の青年が憧れるには十分だった。それからは学校をさぼり、本屋で片っ端から龍さんの本を買い集め、片っ端から読んだ。

「超電動ナイトクラブ」を田舎の書店のレジに持っていくには勇気がいったが、ともかく村上龍にかぶれていった。村上龍は社会システムの外にいる人だった。どの小説も僕の脳みそのしわに刻まれていった。

まあ、ただ単に落ちこぼれた田舎の高校生が金持ちでモテる小説家に憧れるという構図だったが、僕は満足だった。僕はいずれ社会システムの外に出るし、みたになことを思っていた厨二病だし、ただ、それからは村上 龍が推薦する作家はほとんど読んでいった。吉本ばなな、山田 詠美、とか田口ランディとか金原ひとみとかとか。ともかく僕の読書癖はここで決定づけられた。

まあ 今だに社会システムの中にいるのだが(笑)。

その頃から村上春樹も知っていたし、「ダンスダンスダンス」も読んだのだが、さっぱりわからなかった。良さが。(笑)。

大人になって周りが騒ぐようになって、再び挑戦した。「海辺のカフカ」あたりだったと思うが、面白かった。きっと僕が大人になったのだ。逆に村上 龍の本は読まなくなっていた。

最近は純粋に小説を小説として楽しめるようになったので、いろんな本を読むし、お二人の本もいろいろと読む。

夏が来ると文庫で村上 龍の「限りなく透明に近いブルー」を読みたくなる。

そう、夏が来たのだ。