やあ、君は元気かい?

やあ、君は元気かい?最近見てないけど、どこかに行ったのかな?それとももう必要なくなったのかな。でも、僕はまだ君に用があるような気がするんだ。また会えるかい?僕が君を見つけたのは閉鎖病棟に入院していた時だっただろうか。寝ていた僕は夢の中で君を見つけたんだ。君は泣いていたよね。白い服を着て、手に持っていたのはピストルだっただろうか。僕はやめてほしかったのに、こめかみにあてて泣いていたよね。ほんとはそんなことしたくなかったんだろ。わかっているさ。君が引き金を引く瞬間に僕は目が覚めるから。それから、僕がピンチの時にいつも出てきてくれたね。でも、思い出したよ。君は僕が小さい頃からいたんだよね。君は部屋の隅で泣いていたよね。寂しかったんだよね。知ってるよ。大丈夫。もう誰も君を責めたりしないから。おいで、出ておいで。ほら、大丈夫。君を傷つける大人たちは僕が殺しておいたから。もう大丈夫。君を傷つけようとする悪い人だちから僕が守ってあげる。思い出した。君はあの日の僕なんだね。そうか、あの時から時間が止まったまんまの僕なんだね。怖かったね。そうだね。大丈夫。もう怖い大人はいないから。もう君を傷つける人はいないから。見てよ。僕は君を守れるくらいに強く、大人になったんだよ。だから、もう僕の身代わりをしなくていいんだよ。僕の代わりに傷つかなくていいんだよ。そう、君は僕。僕は君。一緒に行こう。みんな待ってる。さあ、行こう。扉の向こうへ。今度こそ、逃げずに、戦おう。