「読子さん、おすすめの東京貧困女子。読み終えましたよ。まさにそこにある貧困という感じでしたね。」
「そうね。今の社会は誰でも躓くと貧困に陥るわ。特に女性はね。この本の多くはシングルマザーで、DVや虐待を経験しているわね」
「僕は自分の考えが少し間違っていると思いました」
「どういうところが?」
「そうですね。今までは非正規の人は不満があるなら、正社員を目指せばいいのでは?と単純に思っていたんですが、そういう問題ではないのですね。」
「そうよ。そんな単純な問題ではないし、単純な自己責任論ではないのよ。制度的な問題なのよ。」
「さらに、非正規雇用や福祉業界の雇用を創りあげたのが、政府の政策だったことにも衝撃を受けましたね」
「そうね。国の問題だよね。一度躓いたら、這い上がれない。そういう仕組みなのよ」
「これじゃあ 結婚、出産はリスクにしかなりませんね。少子化が止まるわけありませんね」
「そうよ。だからRさんとの結婚もやめておくわ」
「え~~そんなあ~~」