僕は弱い人間が好きだ。

僕は弱い人間が好きである。僕も弱いから。弱い人間は強くなろうとするから。はじめから強い人間なんていないから。

批判なんて誰でもできる。大事なのは寄り添えるかである。弱い人間は寄り添える。弱い自分を知っているからだ。

僕は自分が大嫌いだった。いつも自分じゃない誰かになろうとして、誰かの価値に従おうとして、それに合わないと自分を責めて、責めて、責めて、消えればいいといつも思っていた。

いつも謝ってばかりいた。いい子でなくてごめんなさい。社会にでれなくてごめんさなさい。一人で生きていけなくてごめんなさい。ちゃんとしてなくてごめんなさい。結婚してなくてごめんなさい。子供いなくてごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。

誰に?誰にだろうね?

いつも僕は自分から逃げたかった。いつも立派な人間になろうとして、虚勢を張ってた。だって本当の自分は愛されないと思っていたから。

こんな依存症の人間は愛されないと思っていたから。

依存症はあなたのせい?機能不全家族はあなたのせい?遺伝子かもしれないし、環境かもしれない。

「大丈夫!あなたのせいじゃないから。」

僕がギャンブル依存症で、あなたがアルコール依存症なのはなぜ?誰のせい?薬物じゃなかったのはなぜ?

あの子は障害を持って生まれて、僕は違うのはなぜ?

「大丈夫。あなたのせいじゃない。ごめんね。気づいてあげられなくて、辛かったよね。もう自分を責めなくてもいいんだよ。自分を嫌いにならなくていいんだよ。もう震えなくていいんだよ。ほら、ここが君の居場所だから。」